12月2012

自筆証書遺言とは?

相続・遺言 行政書士

自筆証書遺言とは何か?

まずは、教科書的に書いてみます!

「自筆証書遺言とは、遺言者が遺言書の全文・日付・氏名自書し、これに、押印すれば成立する遺言のことである」

誤解をおそれずに、ザクッと書くと、手書きで書く方式の遺言のことを自筆証書遺言と言います。

手書きで遺言書を書ける訳なんですが、その分、方式が厳しくなっております。

どうして、方式が厳しくなっているかと申しますと、それは、他人による変造や偽造などを防止する必要があるからです。

そして、この方式を無視した遺言書は無効になってしまいます。

自分の大切な最後の意思表示を無効にされてしまわないためにも、自筆証書遺言の作成には、注意が必要です。

それでは要件を見て行きましょう!

1.「自書」とは?

筆跡が分かる方法で遺言者自身が遺言書を直接書いた場合に限り、自書の要件が満たされます。

故に!

→○カーボン用紙による複写

→×ワープロによる作成、DVDに録画する方法

→△他人による添え手の場合

となります。

少しくだけて言いますと、「○」は「オッケイで」「×」は「ダメ」で、「△」は「微妙〜」ということになります。

どうして、微妙なのが出てくるかというと、添え手の場合は、それぞれのケースによって判断が異なるということです。

結局のところ、裁判所は、遺言者の意思表示に対して、「介入があるのか、ないのかを」を判断して「自書」の要件のありやなしやを決めているようです。

 

2.日付

日付は、遺言完成時の遺言能力の存否や、複数の遺言書がある場合にその先後関係を判断するために必要とされています。

この日付は客観的に特定できれば良いとされています。

故に〜

→○「私の60歳の誕生日」「娘の結婚式の日」

→×「2010年9月」「2010年9月吉日」

となります。

 

3.氏名

氏名の記載は、遺言者の特定のために要求されます。

また、通称や芸名でも良いとされています。

 

4.押印

押印は自書の要件と同様に、遺言者の同一性およびその意思の真正性を確認する担保するために必要とされます。

ところで、押印は日本独自の文化であるとも言え、外国人が遺言をする場合に、署名のみがあり、押印が抜けていた自筆証書遺言を有効とした例もあります。

ただし、これも裁判まで争われたケースでありますので、外国人とは言え、日本の法律に則って遺言を記載するのであれば、やはり、押印はしておいた方が紛争予防のためには、良いでしょう。

以上、簡単に自筆証書遺言についてご説明してみました!

自筆証書遺言のメリット・デメリットについては、後ほどまとめて掲載したいと思っております。

今回は、ここまでにして、次回は公正証書遺言についてお話していきたいと思います。

 

黒田行政書士法務事務所は、遺言書の作成・遺産分割協議書等の作成に関連する、遺言・相続にまつわる様々なご相談を、承っております。

兵庫県西宮市を中心として、阪神間、関西一円でのご相談を承ります。

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今回もお読み下さり、ありがとうございました!

 

遺言って何ですか?

相続・遺言 行政書士

今回からは、遺言のお話です。

「遺言とは何か?」

まずは、教科書的にご説明します。

遺言とは、人がした意思表示の効力をその人の死後に生じさせる法律行為のことを言います。

言い方が、難しいですね・・・

もう少し、簡単に説明してみましょう。

遺言とは、被相続人が自分の遺産の分配の方法等について生前に指定する行為のことです。

民法は、私有財産制度を実質的に保障するために遺言制度を設けていると言われています。

そして、民法は、遺言が「被相続人の最後の意思表示」ということもあり、遺言をとても大事にする姿勢をとっています。

 

 

さて、今回は遺言にまつわる原則をざーっと見て行きましょう。

 

1、遺言自由の原則

遺言は15歳以上であれば、誰でもすることができます。

ただし、遺言の意味を理解する能力がなければ遺言は無効となります。

遺言とは、自分の死後に自分の私有財産を分与する法律行為ですから、最低でも、遺言をする場合、遺言の意味を理解する能力が、遺言者には必要とされています。

 

 

2、遺言自由の原則から派生する原則

遺言には、「遺言者の意思表示を尊重する」という観点から以下のような原則があります。

①15歳以上の者は単独で有効に遺言をすることができる(961条、963条)

②行為能力に関する規定は遺言には適用されない(962条)

→遺言は、本人の最後の意思を表示するための制度であり、代理には親しまないからです。

③他人の介入は厳格に廃除される

→②で触れましたように、遺言は代理に親しみません。そして、民法は遺言者の自由な意思表示を尊重するため、その邪魔をする者の存在を許しません。もし、相続人が遺言者の意思表示に不当な介入をすれば、その相続人は欠格事由に該当し、相続人としての資格を失う場合があります。(965条)。

④遺言に方式が要求される(960条)

→遺言者の死後に遺言者の真意を、他の人が確かめることは事実上、不可能であります。そこで、民法では、遺言者の真意を明らかにするために(遺言書の真正を確保するために)、また、他人による偽造や改変などの防止するために、遺言はに定められた方式で行う必要があります。

⑤遺言者は、生存中はいつでも何度でも、遺言の全部または一部を自由に撤回できる(1022条)

→遺言自由の原則から、当然の結論ですね。そして、撤回の自由を放棄することはできません(1026条)。もし、撤回の自由がなければ、悪い人が遺言者に自分に有利な遺言を書かせて、撤回させないなんてことができてしまうからです。

 

以上、今回は遺言の一般原則というべきものをご紹介させていただきました!

次回からは、遺言の方式についてご説明させいただきます。

 

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遺留分は請求しないともらえない!

相続・遺言 行政書士

前回は、遺留分について、お話させていただきました。

今回は、その続きです。

遺留分というものは、民法上確かに、認められております。

が・・・

被相続人が遺留分を侵害した遺言書を書いたからと言って、当然に、遺留分権利者は遺留分をもらえる訳ではありません

遺留分をいただくためには、遺留分を侵害した贈与や遺贈を受けた相続人に対して、「あなたが受けた贈与は、私の遺留分を侵害しているので、その分を私に返して下さい!」という必要があります。

これを遺留分減殺請求権の行使と言います。

この遺留分減殺請求権を行使せずに、放っておくと、遺留分は返ってこなくなります。

 

 

 

「何故、遺留分減殺請求なんて面倒なことをしなければならないの?」という声が聞こえてきそうです。

お答えします、それは、民法が「遺言は被相続人の最後の意思表示であるが故に、よほどのことが無い限り、一番、尊重されるべきなのだ」という考え方を取っているからであります。

被相続人が相続人の遺留分を侵害するような遺言を書いたとしても、それは、それで、自由な訳であります。

そして、被相続人の最後の意思表示なのだから、それが一番大切にされるべきだと民法は考えているのです。

でも、「それじゃ〜、あまりにもかわいそうな人も出るでしょ!」ということで民法は遺留分という規定を設けている訳であります。

そもそも、相続人に文句がなければ、遺言どおりの遺産の配分が行われて当然だと考えているのであります。

そこで、遺留分を侵害された相続人(遺留分権利者)が、遺留分を返して欲しいのならば、その意思表示をすべきであると民法では、考えられているのであります。

故に、遺留分減殺請求権を行使しなければ、遺留分は返ってきません

ここは、本当に注意がいるところです。

 

 

遺留分減殺請求権を行使するには、遺留分を侵害した者に対して、通知をする必要があります。

具体的にどうするかというと、通常は、遺留分権利者から遺留分を侵害した者に対して、内容証明郵便で行うことが多いです。

そして、その上で、協議を行います。

協議がまとまらなければ、家庭裁判所に対して、調停や裁判を起こす必要が出て来ます。

そして、また注意が必要なのはこの遺留分減殺請求権には「時効」があるのです。

遺留分減殺請求は、遺留分権利者が相続の開始及び減殺すべき贈与又は遺贈があったことを知ったときから1年間行使しないときは時効によって消滅します。

また、自分の遺留分を侵害されていることを知らなかった場合でも相続開始の時から10年を経過したときも、遺留分減殺請求権は消滅します(除籍期間)。

ここも本当に注意が必要です。

 

 

 

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今回もお読み下さり、ありがとうございました!

 

 

 

遺留分ってなんですか?

相続・遺言 行政書士

遺留分とはどんなものでしょうか?

例をあげて説明してみます。

例えば、亡くなった父がとある新興宗教のモーレツな信者であり、「自分の資産は、自分の死後、全て○○宗教団体に寄付する」なんて遺言をされてしまった場合に、法定相続人の人が亡くなった父の財産を一切相続できないなんてことになってしまうと、これはもう悲劇としか、言いようがありあません。

もちろん、日本には、信教の自由も自分の私有財産を自由に処分することは認められておりますが、残された家族にしたら、これは、「あまりにもひどい仕打ちだ」と感じざるを得ないでしょう。

そこで、民法は残された家族の生活の保証すために、また、相続における著しい不公平が発生することを防止するために、遺留分という制度を設け、遺言による財産の処分を一部制限して、一定の範囲の相続人に一定額の財産を取得できる権利を保証しているのです。

 

1.遺留分が認められる人はどんな人ですか?

遺留分が認められる人のことを遺留分権利者といいます。

遺留分権利者になれるのは、被相続人の配偶者、子、親(直系尊属)がなることができます。

普通の相続とは異なり、兄弟姉妹には遺留分は認められておりませんのでご注意下さい。

 

2.遺留分の割合は?

遺留分の割合は民法に定められています。

遺留分権利者が被相続人の配偶者や子の場合 被相続人の財産の1/2

遺留分権利者が被相続人の親(直系尊属)のみ場合 被相続人の財産の1/3

となります。

 

具体的にやってみましょう。

 

(設 定)

被相続人の総資産 6000万円
「自分の死後、自分の全ての財産は、宗教法人○○教団に遺贈する」と遺言した。
法定相続人はこれが不満であり、遺留分減殺請求権(後述)を行使した。

 

事例1:法定相続人が配偶者だけの場合

配偶者の遺留分は遺産全体の1/2なので、配偶者は3000万円を遺留分として取得することができます。

 

 

事例2:法定相続人が子供だけの場合

子供の遺留分は全体の遺産全体の1/2なので、子供は、3000万円を遺留分として取得することができます。

子供さんが2人の場合は、3000万円を2で割ることになり、それぞれ1500万円の遺留分を取得することができます。

子供さんが3人の場合は、3000万円を3で割ることになり、それぞれ1000万円の遺留分を取得することができます。

 

 

事例3:法定相続人が配偶者と子供である場合。

 

配偶者と子供が相続人の場合の遺留分は遺産全体の1/2なので3000万円です。

その3000万円を法定相続分に従って分けることになります。

この場合、配偶者の遺留分が1500万円、子供の遺留分が1500万円となります。

子供さんが2人いる場合は、配偶者の遺留分が1500万円、子供の遺留分がそれぞれ750万円ずつとなります。

 

 

事例4:法定相続人が父のみである場合

直系尊属のみが相続人場合の遺留分は1/3なので、父の遺留分は2000万円となります。

もし、この場合に、母も生きていれば、この2000万円を父と母の2人で分けることになり、それぞれの遺留分は1000万円ずつとなります。

 

 

事例5:法定相続人が配偶者と父の場合

ここでは、配偶者がいるので、遺留分は遺産全体の1/2になりますので、遺留分は3000万円となります。

そして、その遺留分を、配偶者と父で法定相続分に従って分割することになります。

配偶者の法定相続分が2/3で、直系尊属の法定相続分は1/3となりますので、

それぞれの遺留分は、配偶者2000万円、父1000万となります。

この場合に、母が生きている場合は父の分を1/2に分けることになりますので、具体的遺留分は、配偶者2000万円、父500万円、母500万円となります。

 

以上、遺留分割合までお話させていただきました。

 

遺留分は大切な論点が多く含まれているため、今回まず、ここまでのご説明とさせていただきます。

次回は、遺留分が侵害された場合は、どのような手続をとるべきかについてご説明していきたいと思います。

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今回もお読み下さり、ありがとうございました!

特別受益とは?

相続・遺言 行政書士

今回のエントリーは、少々長く、そして、少々難しいです。

読んでいて頭が痛くなったら、読むのを止めていただいても結構です。

では、本題に入ります!

 

特別受益です!

特別受益とは、民法の規定によると、被相続人から相続人に対して遺贈された財産、および、婚姻や養子縁組のため、もしくは生計の資本として贈与された財産のことを言います。

そして、この財産をたくさんもらった人のことを特別受益者と言います。

簡単に言うと、亡くなったお父さんの生前に、相続人の中で特別に多くの財産を得た人のことですね。

このような人がいる場合、お父さんが亡くなった時の財産に、お父さんの生前に一人だけ特別に多く貰った人の分を加えて「相続財産」とし、それを、相続人全員で分けることになります。

このことを、特別受益の持ち戻しと言います。

「一人だけ、たくさん、もらうのはずるい!」と言った感じでしょうか?

 

特別受益にあたるものを例示してみます。

①遺贈(遺贈は全て特別受益となります)
②高額の結婚式の費用(通常の結婚式にかかる費用は特別受益にあたりません)。
③住宅資金の援助
④開業資金の援助
⑤学費(ただし、通常の費用の学費はかかりません、相続人の中でひとりだけ海外留学をさせてもうなどの、事情があった場合は特別受益になります)。

 

この特別受益があるときの場合の相続分の算定方法はちとややこしいです・・・

 

計算方法は〜(ここでは、お父さんに亡くなっていただきます)

①お父さんが亡くなった時点で存在するお父さんの財産の価格+息子さんたちが受けた特別受益となる財産(高額の援助など)の総額=みなし相続財産
②みなし相続財産×その相続人の指定または法定の相続分=一応の相続分
③②−その相続人の受けた贈与・遺贈の額=各自の相続分

 実に分かりにくいですね・・・

 

民法の教科書を参考にしながら、具体的な計算方法を見てみましょう(参照:前田陽一他著 『民法Ⅵ 親族・相続(第2版)LEGAL QUEST 』(有斐閣)285頁〜286頁)

 

(設定)

亡くなったお父さん:X
相続人の人たち(嫡出子):A・B・C
お父さんが亡くなったときの相続財産6000万円

 

事例1

AさんはXさんから開業資金として2000万円のお金をもらいました。

そして、Bさんは結婚の資金としてXさんから1000万円の生前贈与を受けていた場合です。

 

①みなし相続財産=6000万円+2000万円(Aさん分)+1000万円(Bさん分)=9000万円

②9000万円×1/3=3000万円(A・B・Cそれぞれの法定相続分)

③各自の具体的相続分

Aさん:3000−2000=1000万円

Bさん:3000−1000=2000万円

Cさん:3000万円

 

事例2

AさんはXさんから開業資金として4500万円の生前贈与を受け、BさんはXさんから2000万円の遺贈を受けた場合

 

①みなし相続財産:6000万円+4500万円(Aさん分)=10500万円

(ここでは、Bさんに対する遺贈の分2000万円はXさんが亡くなった時点での財産6000万円に含まれています、そして遺贈は全て特別受益になります)

②10500万円×1/3=3500万円(A・B・Cそれぞれの法定相続分)

③各自の具体的相続分

Aさん:3500−4500=−1000万円

Bさん:3500−2000=1500万円(これとは別に遺贈2000万円をうけるので、総額3500万円)

Cさん:3500万円

 

さあ!

ここで、問題が発生しました!

Aさんの分がマイナスになっていますね・・・

 

特別受益を控除した結果、Aさんのように結果が0以下となる相続人は、単に相続財産から何も取得できないだけで、超過した受益を吐き出す必要はありません

このマイナス部分については、BさんとCさんが、上記で計算された具体的相続分の割合で遺産の分配を受けることになります。

 具体的にやってみましょう!

①Bさんへの遺贈を控除した、Xさんの遺産の価格6000−2000=4000万円

②BさんとCさんの相続分割合=B:C=1500:3500=3:7

③各自の具体的相続分

Aさん:0

Bさん:4000×3/10=1200万円

Cさん:4000×7/10=2800万円

 

となります。

 

 

どうでしょう?

特別受益については、いつものエントリーより少々難しく感じられませんでしたか?

私も、特別受益関係については、じっくり腰を据えないと、頭が混乱してしまいます。

 

特別受益には、被相続人による「持ち戻しの免除」も認められております。

ただし、この場合でも、遺留分が侵害された場合は、その侵害した遺留分を持ち戻して計算する必要が出て来ます。

 

これにて、今回のお題は終了です。

お疲れさまでした!

黒田行政書士法務事務所は、遺言書の作成・遺産分割協議書等の作成に関連する、遺言・相続にまつわる様々なご相談を、承っております。

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寄与分って何ですか?

相続・遺言 行政書士

寄与分とは、被相続人の事業の発展に貢献した相続人、被相続人の介護をつとめた相続人に特別に認められる相続分のことを言います。

寄与分とは「相続人」がした寄与にのみ認められます。

 

寄与の類型は以下のとおりです

①被相続人の事業に関する労務の提供をしたこと。

②被相続人の事業に関する財産上の給付(資産などの提供)をしたこと。

③被相続人の療養看護につくしたこと。

④その他の方法によって、被相続人の財産の維持又は増加について特別の寄与をしたこと。

 

①〜③については、わりと、分かりやすいと思いますので、④の例をあげてみますと、「亡くなった父が、家を建築するときに、長男が建築資金を一部提供した行為」がその一例になります。

 

寄与とは「特別の寄与」でなければなりません。

簡単にいうと、「家族やったら、そういうことするのは、当然のことやん!」という感覚を超えるものでないといけません。

難しくいうと、「被相続人との身分関係において通常期待される程度を超えるものであることが必要である」となります。

例えば、病の父と一緒に、同居する娘さんが、お父さんの療養看護につとめたとしても、それがストレートに寄与分と認められない可能性が十分にあるのです。

 

このあたりは、個人的には、もうちょいと、どうにかならないかな〜と思います。

寄与について定められている民法の条文を見るに、あまりにも「金銭的」で「情緒がないな」と私は思ってしまいますが・・・

このあたりは、立法論に委ねましょう。

立法をしてもらうためにも、選挙は大事ですね!

 

さて、寄与分の算定方法はどうように決めるかと言いますと、それは、相続人の間の協議で決まります。

協議が整わないときや、協議をすることができないときは、寄与をした相続人の申立てに基づいて、家庭裁判所での調停や審判によって寄与分が決まります。

 

寄与分が決まった後の具体的な計算方法提示してみますと・・・

(例)

被相続人・甲野太郎さんの遺産が6000万円。

相続人が3人のお子さん、一郎さん、二郎さん、三郎さん。

三郎さんに1500万円の寄与が認められたとします。

①相続財産から寄与分を引く 6000−1500=4500

②一郎さん、二郎さん、三郎さんの相続分は4500×1/3=1500

③それぞれの相続分は

一郎さん:1500万円

二郎さん:1500万円

三郎さん:3000万円(相続分1500万円+寄与分1500万円)

となります。

我々、行政書士は、寄与に関し、相続人の方々の間で、話し合われた結果を「協議書」という形にすることができます。

もし、協議が整わず、寄与についての話し合いが家庭裁判所で行われる状況になれば、これは、もう弁護士、司法書士の仕事になります。

 

黒田行政書士法務事務所では、寄与に関し、相続人の方々の間で話し合われた結果を「協議書」という形にすることができます。

また、話し合いがうまくいかない場合は、弁護士や司法書士をご紹介することができます。

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今回もお読み下さり、ありがとうございました!