7月2014

任意後見契約における複数後見人の設定について

成年後見 行政書士

【1】 複数任意後見人の設定は可能か?

可能である。

任意後見契約は委任契約の一種である→「契約自由の原則」

 

参考:後見登記法5条5号

(任意後見契約の登記)

第五条  任意後見契約の登記は、嘱託又は申請により、後見登記等ファイルに、次に掲げる事項を記録することによって行う。

(中略)

 数人の任意後見人が共同して代理権を行使すべきことを定めたときは、その定め

 

【2】 公正証書の作成について

 ①任意後見受任者がそれぞれ権限を単独で行使できるとき

  委任者の選択に従い、各人ごとまたは一括して1通の公正証書を作成する。

  ※契約は、任意後見受任者ごとに別個に契約が締結されたことになる。

  →仮に任意後見契約書が1通の公正証書で作成されていたとしても、任意後見受任者が3人であれば契約は3つあると考える。

 

 ②任意後見受任者ごとに権限の分掌の定めがあるとき

  委任者の選択に従い、各人ごとまたは一括して1通の公正証書を作成する。

  ※契約は、任意後見受任者ごとに別個に契約が締結されたことになる。

  →仮に任意後見契約書が1通の公正証書で作成されていたとしても、任意後見受任者が3人であれば契約は3つあると考える。

 

③権限の共同行使の定めがあるとき

  一括して1通の公正証書を作成する。

 

【3】メリットとデメリット

 

複数後見契約の態様

 

①任意後見受任者がそれぞれ権限を単独で行使できるとき ②任意後見受任者ごとに権限の分掌の定めがあるとき ③権限の共同行使の定めがあるとき
メリット 財産管理は専門職に、身上監護は親族にという具合に役割分担ができる。  財産管理は専門職に、身上監護は親族にという具合に役割分担ができる。 ①任意後見人受任者が力をあわせて後見事務を行うことができる。  

②相互監視を行うことができ、不正が生じにくい。

デメリット ①任意後見人受任者の人数が増える分、報酬額が高額になる。  

②任意後見人ごとに後見監督人の選任の申立を行うことができる。その結果、任意後見監督人の報酬額が高額になる。

①任意後見人受任者の人数が増える分、報酬額が高額になる。  

②任意後見人ごとに後見監督人の選任の申立を行うことができる。その結果、任意後見監督人の報酬額が高額になる。

①任意後見人受任者の人数が増える分、報酬額が高額になる。  

②機動性に欠ける。

 

 

 

③意見が対立することにより、後見業務が停滞する可能性が出る。

 

 

 

④1個の不可分の契約であるとされているため、共同任意後見人のうちの1人ついて「解除」や「終了自由」が発生すると任意後見契約の効力が発生しなかったり、終了してしまうことになる。

 

 

【4】登記について

 上記に示したとおり、後見登記法5条5号により複数任意後見人の登記は可能である。

 ただし、複数の任意後見契約の発効に関する特約を任意後見契約公正証書の条項に設け、発行の順位に優劣・先後をつけることは、契約書上は記載することができるが、このことを登記することはできない→法で認められた登記事項ではないから。

 

【5】参考:日本公証人連合会のホームページのQA

 http://www.koshonin.gr.jp/nin.html#07

 

 任意後見人は,1人でないといけないのですか?

 任意後見人は,複数でも構いません。この場合には,各自が任意後見人としての権限を行使できるとするか,共同してのみその権限を行使できるとするか,どちらかに決めなければいけません。そして,前者の場合には,権限の範囲を分掌する場合と,分掌しないで,単に各自がその権限を行使できるとする場合があります。
なお,任意後見人を予備的につけることも,可能です。たとえば,Aさんに任意後見人を頼むけど,もしAさんが死亡・事故・高齢等の理由でその職務をとれなくなったときは,予備的にBさんにお願いしておきたいということもできます(ただし,任意後見契約締結後,その登記をする際に,予備的受任者として登記することが認められていないので,契約の形式としては,受任者としてAさんとBさんの両名を選任しておき,Aさんに上記のような事情が発生したときに,Bさんの職務が開始されるように定めることになります。)

 

【6】現状に対する日弁連からの提言

現在、日弁連から、予備的な任意後見契約受任者を定める任意後見契約が締結できるように任意後見法および後見登記法を改正すべきだという提言がなされている。

後継ぎ遺贈の禁止

相続・遺言 行政書士

【1】定義:後継ぎ遺贈とは?

第1受遺者の受ける遺贈利益を、一定の条件の成就または期限の到来により第2次受遺者に移転させる旨の遺贈のことをいう。

 (例)

「私(X)の所有する甲不動産をAに与える。Aの死亡後は、甲をBに与える」

 

 

 

 

 

 

【2】学説は後継ぎ遺贈を否定する。

理由①「期限付所有権」の創設を民法は認めていない

理由②Aの相続人・債権者とBの法律関係は明確ではない。

 

【3】判例はどのように考えるか?

複数の解釈の可能性を考える(最判昭和58・3・18家月36巻3号143頁)

①甲不動産をBに移転すべき負担を負わせた「負担付遺贈」

A死亡時に、甲不動産の所有権がAに存在するときは、その時点でBに移転する旨の「遺贈」

A死亡を不確定期限とするBへの「遺贈」(Aは死亡するまで使用収益権を持つにすぎない)

 

【4】結論:後継ぎ遺贈は学説によって否定されている。そして、判例においては複数の解釈の可能性を考えるとあるが、「複数」の解釈の可能性があるというのはそれだけ紛争を引き起こす可能性が出てくるため「予防法務」の観点からは「後継ぎ遺贈」は行わない方が良い。

 

【5】解決策:後継ぎ遺贈については「信託」を用いれば良い(信託については別項)。

 

公営住宅の使用権は保護されるのでしょうか?

相続・遺言 行政書士

ミースケ:市営住宅に住んでいる友達がいて、この前、世帯主であるお父さんが亡くなったみたい。

お父さんが亡くなったから追い出されないかと心配しているんだけど・・・

大丈夫かな?

ウサ吉行政書士:大丈夫です。

通常、公営住宅条例の多くは、同居の親族が居住することを承継することを認めております。

よほどのことがない限り、お父さんと同居していた友達が市営住宅を追い出されるということはないでしょう。

ミースケ:よかった。

よく、市営住宅を使用する権利は相続されると聞くのだけど、それは、本当?

ウサ吉行政書士:残念ながら、それは違います。

市営住宅等の公営住宅の使用権は相続しません。

判例によると「入居者が死亡した場合には、その相続人が公営住宅を使用する権利を当然に承継すると解する余地はない(最判平2・10・18判事1398・64)」とされています。

ミースケ:相続されないんだ( ̄□ ̄;)!!

ウサ吉行政書士:条例で、同居の親族が居住することを「承継」することが認められていることが、「相続できる」と勘違いされているようです。

たまに、独立した我が子に「おまえに残せるのはこの公営住宅の居住権だけだ」と語る方もおられるのですが、それは誤った認識なので、お間違えのないように(;^_^Aアセアセ・・・

 

黒田行政書士法務事務所では、遺言書の作成・遺産分割協議書等の作成・任意後見契約書の作成に関連する遺言・相続等にまつわる様々なご相談を承っております。

兵庫県西宮市を中心として、阪神間、関西一円でのご相談を承ります。

電話やメールでのご相談なら、全国対応が可能です。

「3名以上のグループの方」には、「出張!遺言の書き方教室」を開催いたします(無料)。

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今回も、お読みくださり、ありがとうございました!

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一部の相続人からの銀行預金の払戻請求その2

相続・遺言 行政書士

ミースケ:今回は前回の続きだね?

昭和29年に判例で「預金などの金銭債権は相続分に応じて払い戻しなさい」と言っているのに、平成の世である今になってまで、どうして銀行はすぐに払戻に応じてくれないの?

ウサ吉行政書士:銀行には銀行の言い分があるのです(;^_^Aアセアセ・・・

それは「銀行実務においては、預金の払戻については、共同相続人全員の合意による請求か、遺産分割協議書に基づく請求が必要である」という言い分なんです。

ミースケ:銀行実務って法律や判例より偉いの?

ウサ吉行政書士:そんなことはありません(;^_^Aアセアセ・・・

ただ、元信用金庫職員の経歴を持つ私としては、銀行側の言い分も分からない訳でありません(;^_^Aアセアセ・・・

銀行が安易に相続預金の払戻に応じると、相続人の間の紛争に巻き込まれるおそれもあります。

それを嫌う銀行が、やっかいごとを避けるために、相続人全員の合意を書面で欲しがる理由が分からないこともないです。

ミースケ:でも、おかしいよね!

ウサ吉行政書士:おかしいです。

銀行をたしなめるような判例もあります。

ご紹介しますね。

「金銭債権である預貯金の払戻請求権については、相続人全員の同意がなければ払戻を実行せず、一部相続人からの訴訟提起とその判決によって、ようやく払戻しを行うといった運用が、一部金融機関で行われているとのことであるが、かかる運用は、可分債権である預貯金払戻請求権の性質を軽視するものであり、また、預貯金者に訴訟提起といった時間と経済的負担を強いるものであって不適当な運用というべきもので、かかる運用が商慣習として確立しているものとは認められない(東京地判平18・7・14・金法1787・54)。

ちょっと長いですけど(;^_^Aアセアセ・・・

興味深い判例でしょ?

ミースケ:じゃあ、これらの判例を示せば、銀行は払戻に応じてくれるんだね?

ウサ吉行政書士:応じてくれるようになりつつあります(;^_^Aアセアセ・・・

そして・・・

こういった判例を示したからといって、無条件って払出に応じてくれる訳ではないです。

ミースケ:ええー、どういうことっ( ̄□ ̄;)!!

ウサ吉行政書士:判例も銀行側の立場を少しばかり考えてあげていて・・・

「一応、遺言がないかどうか、相続人の範囲に争いがないかどうか等の資料の提出を払戻請求者に求めることは不当とは言えない」(東京地判平8・2・23金法1445・60)

とか

「(預金の払戻)債権を遺産分割協議の対象に含めることについての合意が成立する余地がある間は、その帰属が未確定であることを理由に請求を拒否することも可能というべきである」(東京地判平9・10・20判タ999・283)

とか言っています。

この点を考えてみますと、払戻請求をする側の方で、遺産分割協議が整わないことを示す資料をそれなりに用意できれば、銀行側は預金の払戻に応じざるを得ないのかなと思います。

ミースケ:なるほど!

でも、銀行に説明するのがうまくいかなかったり、資料をうまく集まられなかったりした場合はどうすればいいんだろう?

ウサ吉行政書士:そのときは、当事務所にお任せ下さい!

資料集めから、説明書の作成まで、相続手続についてのお手伝いをさせていただきます。

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一部の相続人からの銀行預金の払戻請求その1

相続・遺言 行政書士

ミースケ:友人の家で相続が発生したんだけど、遺産分割協議がまとまらなくて・・・

友人は銀行に対して、自分の法定相続分を払い戻して欲しいと言ったんだけど・・・

「相続人全員の合意がないと払い出せない」と銀行員に言われたみたい。

何とかならないのかな?

ウサ吉行政書士:私も、相続手続のお仕事をしていると銀行の方によくそのように言われますが(;^_^Aアセアセ・・・

何とかなります。

それは銀行の方が間違っています。

ミースケ:本当?

ウサ吉行政書士:本当です、ご安心を!

まず、この問題を考えるに当たって、基本判例のようなものがあります。

それをご紹介しますね。

「相続人が数人ある場合において、相続財産中に金銭その他の可分債権があるときは、その債権は法律上当然分割され、各共同相続人がその相続分に応じて権利を承継するものと解するのを相当とする(昭和29・4・8判タ40・20)

要するに、預金などの金銭債権は簡単に分けることができる債権だから、相続人が数人いる場合は、その相続分に応じて権利を取得するので、その分は払い戻してもらうことができるということです。

ミースケ:そんな判例があるんだね!

でも、この判例は昭和29年の判例なのに、どうして平成の今になっても、銀行はすぐに払い出しに応じてくれないんだろう?

ウサ吉行政書士:それはですね・・・

銀行にも銀行の言い分があるのです。

ミースケ:どんな言い分があるの?

ウサ吉行政書士:エントリーが長くなりすぎてはいけないので、次のエントリーでお話しますね!

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廃除が認められた事例

相続・遺言 行政書士

ミースケ:今日は前回の続きだね!

ウサ吉行政書士:そうです。

廃除が認められた事例を下記に並べておきます。

ミースケ:今日の会話はこれだけ?(;^_^Aアセアセ・・・

ウサ吉行政書士:これだけです(;^_^Aアセアセ・・・

事例①
子が親にぬるい湯の入ったやかんを投げつけ、親の顔面に当たり、親の顔面が腫れ上がる。
子が親に対し、「早く死ね、80まで生きれば十分だ」「老人は少しぐらい興奮させた方が良い、85まで生きているんだから死んでも構わない」等と罵倒し、しばしば侮辱的な言動を取っていた。
これらの行為は、一過性のものではなく、日頃の非協調的ないし敵対的な態度、性向が露呈したものとみるのが相当である(家族的共同生活関係の破壊)
故に家庭裁判所は廃除を認めた。

 

事例②
娘が小学校低学年~高校在学中まで問題行動を繰り返す。
少年院送致などの保護処分を数多く受ける。
スナックやキャバレーに勤務し、暴力団員と同棲の上、婚姻。
親が結婚に反対していることをよく知っていながら、披露宴の招待状に親の名前を印刷、そして親の知人に送付。
その結果、親と娘の「家族的共同生活関係」は破壊、その修復は著しく困難な状況である。
故に家庭裁判所は廃除を認めた。

 

事例③
子が親の金員を無断で費消。
多額の物品購入代金を親に負担させる。
親が頭に来て、子を注意するも、逆に親に暴力をふるう。
その後、家でして行方不明。
「家族的共同生活関係」は破壊されている。
故に家庭裁判所は廃除を認めた。

 

事例④
親が子に自分の会社の経営・管理を任せた。
子は「競馬ビジネス」なるものにのめりこむ。
「競馬ビジネス」と言っても単にバクチのことである。
この結果、本来は、親の債務の支払に充てるべきお金を失い、多額の借入をするようになった。
頭にきた親は息子を会社の取締役から解任。
それに、反発した息子は、親の会社を債務者とする虚偽の強制執行受諾条項付の金銭消費貸借契約書の作成等を行う。
親はこれらの後処理に様々な法的な手続を行わないといけなくなってしまった。
親は亡くなり、その遺言執行者が遺言に従い、子の廃除の手続をとった。
子がとった一連の行動は、民法892条に定める「著しい非行」である。
故に家庭裁判所は廃除を認めた。

 

事例⑤
子が親に対し継続的に暴力をふるう。
親に精神障害、人格障害があると主張。
親に無断で、親の3500万円を超える多額の預金を払い戻し着服する。
返済する意思は全くなし。
「家族的共同生活関係」は破壊される。
子がとった一連の行動は、親に対する「虐待」「重大な侮辱」及び「著しい非行行為」にあたる。
故に家庭裁判所は廃除を認めた。

 

事例⑥
子は、何度も窃盗により服役する。
繰り返し交通事故を起こす。
サラ金からの借金を重ねる。
それでいながら、賠償金の支払いや借金の返済を全く行わない。
見かねた親が子の代わりに、交通事故の賠償金を支払い、借金の返済を行う。
これらを見るに、親は多大な精神的苦痛を受け、多額の経済的弁済を強いられたことは明らかである。
子には「著しい非行」が認められる。
故に家庭裁判所は廃除を認めた。

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相続廃除は難しい~廃除の基準について考える

相続・遺言 行政書士

ミースケ:相続の廃除って、簡単にいうと、できの悪い子供から相続人としての資格を奪うことだよね。

ウサ吉行政書士:そうです。

ミースケ:どういうときに、廃除できるの?

ウサ吉行政書士:民法の規定によると、推定相続人(相続が開始した場合に相続人となる人)が被相続人に対し「虐待」をしたり、「重大な侮辱」を加えたり、またその他の「著しい非行」があったときに、「廃除」が認められるとなっています。

ミースケ:じゃあ、この前、近所のおじいさんが「息子に虐待された」と言ってたんだけど、そのおじいさんは息子さんを相続人から排除することはできるの?

ウサ吉行政書士:それだけの情報では、どう判断すれば良いのか難しいですね(;^_^Aアセアセ・・・

ミースケ:単なる親子喧嘩かもしれないしね・・・

ウサ吉行政書士:そうなんです。

判例を見ると基準らしきものがあるのであげておきますね!

ミースケ:お願いします。

ウサ吉行政書士:基準は以下のとおりです。

①被相続人と推定相続人の対立の原因はどのようなものか?

②被相続人の落ち度の有無

③推定相続人の日頃の行動

④被相続人が推定相続人を許す気持ちを持っているか?

⑤被相続人と推定相続人との家族的共同生活の継続を困難にさせるか否か

などの基準があります。

ミースケ:5つもあるんだね(;^_^Aアセアセ・・・

でも、これだと、結局はケースごとに判断しなきゃいけなくなるね(;^_^Aアセアセ・・・

ウサ吉行政書士:結局はそうなりますが、ある程度の判断基準になると思います。

例えば、子が親に対して、「死ね」とか「もう十分生きただろ」などと発言した原因が、単に「親子喧嘩」で、それが一時的な発言だった場合には「重大な侮辱」とは言えないでしょう。

また、子は普段から親の介護等に熱心であるが、介護疲れのイライラから何かの機会に、たまたま侮辱的な発言をしたからと言って、それが廃除に直結するというものでもないでしょう。

ミースケ:そうだね。

ウサ吉行政書士:判例でも、虐待・侮辱・非行の評価について、親の側の主観的・恣意的なもののみであってはならないとしています。

ミースケ:まあ、そうだろうね(;^_^Aアセアセ・・・

ウサ吉行政書士:結局はいろんなものを総合的に判断して「家族的共同生活の継続を困難にさせる」場合に、廃除が認められるということだと思います。

ミースケ:やっぱり難しいね(;^_^Aアセアセ・・・

ウサ吉行政書士:そこで、廃除が認められた例について、次のエントリーでまとめておきます。

廃除は遺言で行い、後の手続を遺言執行者にゆだねることができます。

しかし、実際にそのような遺言を書くとしても、慎重な判断が必要になります。

もし、廃除についてのお悩みがあるのでしたら、当事務所で一緒に考えてみませんか?

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遺言書には、祭祀の主宰者についても記載しておきましょう~

相続・遺言 行政書士

ミースケ:遺言書には「祭祀の主宰者」を決めておけと言われたことがあるんだけど・・・

今一つ、重要性が分からないないんだけど(;^_^Aアセアセ・・・

ウサ吉行政書士:そうですね。

遺言のお話となると、どうしても遺産分けの話ばかりに目がいっちゃいますからね。

祭祀の主宰者について関心がない場合がけっこう多いかもしれません。

ミースケ:何か問題があることがあるの?

ウサ吉行政書士:あります。

そう度々あるケースではないとは思うのですが・・・

例えば、亡くなった人が法律上の配偶者以外に内縁関係の人と暮らしていた場合なんですが・・・

まれに配偶者と内縁関係にある人の間で、遺体や遺骨の取り合いになることがあります。

ミースケ:なんとっ( ̄□ ̄;)!!

ウサ吉行政書士:「どちらがお葬式をするか」とか「どちらがお墓を守るか」なんかで争いが生じるケースがあるのです。

遺体や遺骨は、法的には「祭祀の主宰者に帰属する」と考えられております。

故に、祭祀の主宰者を決めておけば、争いの解決策も見出しやすいかと(;^_^Aアセアセ・・・

ミースケ:すごい話だね(;^_^Aアセアセ・・・

ウサ吉行政書士:はい(;^_^Aアセアセ・・・

ということで、祭祀の主宰者についても、遺言で指定しておいた方が良い場合もあるということは知っておいてくださいね。

参考:「遺骨は慣習に従って祭祀を主宰すべきものに帰属する」(最判平成1・7・18家月41巻10号128頁)

 

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相続は借金も引き継ぐと聞きますが、これは連帯債務になるのでしょうか?

相続・遺言 行政書士

ミースケ:相続のときは、借金も引き継ぐとなってるよね?

ウサ吉行政書士:はい、なっています。

ミースケ:これって、連帯債務なの?

ウサ吉行政書士:よく、勘違いされますが違います。

可分債権です。

法定相続分に従って分割されます。

ミースケ:財産を多くもらった人がたくさん借金を相続する訳ではないの?

ウサ吉行政書士:そう思いたいところでしょうが・・・

それは相続人の内部関係の問題であり、債権者を縛るものではありません。

ミースケ:そうなんだ!

ウサ吉行政書士:債権者は遺言の存否や内容を知らないことも多く、通常は法定相続分に従った分割を予期していると考えられています。

もちろん、債権者が自分の都合で法定相続分に従って請求しても良いですし、財産をもらった割合で請求することも問題ありません。

ミースケ:この前、友人が借金取りに「亡くなった親父の借金を全額払え!」と迫られてけど、その場合は・・・

ウサ吉行政書士:その場合は自分の法定相続分の割合で支払えば問題ありません。

取りやすいところからお金を全額回収しようとする債権者もいますから・・・

気を付けましょう。

親の借金が多そうな場合は、相続の放棄も検討に入れておいてください。

参考:民法第899条「各共同相続人は、その相続分に応じて被相続人の権利義務を承継する」

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遺言執行者は遺言を書くのと同時に決めておきましょう~絶対無効と対抗の問題

相続・遺言 行政書士

ミースケ:今回のタイトルはまた変わったタイトルだね?

ウサ吉行政書士:長いですか?(;^_^Aアセアセ・・・

ミースケ:いや、そういうことじゃなくて・・・

遺言執行者なんて、遺言を書いたときに決めておくもんじゃないの?

ウサ吉行政書士:そうとも限りません。

遺言執行者の選任について書かれていない遺言もたくさんありますよ!

ミースケ:そういう遺言がある場合の遺言の執行(遺言の内容の実現)はどうやってするの?

ウサ吉行政書士:遺言書をもって家庭裁判所へ行き、遺言執行者選任の申立を行えば、家庭裁判所が選任してくれます。

そして家庭裁判所で選任された遺言執行者が遺言の執行を行うことになります。

ミースケ:そうなんだ、じゃあ、必ずしも遺言書で遺言執行者を決めておかなくても良いんだよね?

ウサ吉行政書士:ちょっと待って下さい!!!

以前も同じような話をしましたが、遺言を書くときには同時に遺言執行者を定めておいてください

ミースケ:そういえば、そんな話があったような(;^_^Aアセアセ・・・

でも、なんで?

ウサ吉行政書士:それは、遺言の内容と違う、遺産分けを行われてしまった場合に違いが生じてくるからです。

ミースケ:そうなのっ( ̄□ ̄;)!!

ウサ吉行政書士:はい。

特に不動産の場合に問題になります。

長くなりますが、例をあげて説明をします。

遺言を書いた人をAさん、相続人である息子さんがBさん、遺言で不動産を分けてもらった(遺贈を受けた)Cさん、そしてAさんの死後にBさんから不動産を買い受けたDさん、遺言執行者Eさんがいるとします。

Aさんは遺言で「○○不動産をCに遺贈する」「遺言執行者をE」とするという遺言を残して死亡しました。

Bさんは、遺言書の存在を知らずに「○○不動産」の相続の登記を受け、Dさんに売ってしまいました。

このとき、Cさんは「登記なくして」Dさんに対して「○○不動産」の所有権を主張することができます。

ミースケ:どうして?

ウサ吉行政書士:民法では、遺言執行者がついている場合には、相続人は、相続財産の処分その他の遺言の執行を妨げるべき行為をすることができないと定められています(1013条)。

このことから、相続人が遺言執行者がいるのにも関わらず、相続財産について行った処分行為をしてしまった場合、その処分行為は「絶対無効」になると考えられています。

この例でみると、遺言執行者のEさんがいるのに、Bさんが行ったDさんに対する「○○不動産」売却行為は「絶対無効」となります。

それゆえに、Cさんは「登記なくして」Dさんに対して「○○不動産」の所有権を主張できるのです。

ミースケ:じゃあ、遺言執行者を定めていなかった場合はどうなるの?

ウサ吉行政書士:「対抗問題」です。

要するに、先に登記した方が勝ちとなります。

DさんがCさんより先に登記をしていれば、Cさんが泣こうがわめこうが、所有権を主張することはできません。

ミースケ:そうなると、遺言どおりに遺産分けができなくなっちゃうということだよね?

ウサ吉行政書士:そういうことです。

後から、急いで遺言執行者を選任しても、登記がくつがえることはありません。

ミースケ:なるほど!

遺言を書いたときは、遺言執行者を決めておく!

頭に入れておくよ!

でも、遺言執行者をどうしよう?

ウサ吉行政書士:そのときは、私にお任せ下さい!

遺言の作成をお手伝いするとともに、遺言執行者もお引き受けします。

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